要支援2以上もしくは要介護1以上、認知症と診断された65歳以上の高齢者を対象とした施設をグループホーム(認知症対応型共同生活介護)といいます。5名から9名までを1ユニットとして、2ユニットまでもしくは定員18名の小規模施設がほとんどです。少人数ケアを行うことで細部まで行き届いたサービスの提供を実現し、アットホームな雰囲気が特徴です。
グループホームで働く介護職の仕事内容でまず挙げられるのは、「生活援助」です。グループホームでは掃除や食事の準備などを自分で行う入居者が多いため、介護士はそのサポートを行うことがほとんどです。すべてを手助けするのではなく、入居者の自立を妨げない程度のサポートに徹します。
次は「身体介護」です。寝たきりの入居者はほとんどいませんが、入居者の状態に合わせて、コミュニケーションを取りながら入浴や移動などの介助を行います。
「健康管理」も大切です。定期的なバイタルチェックや様子を観察することで体調に変化がないか確認を行い、異常があれば連携している病院に連絡を取ります。飲まなければならない薬の管理も、仕事の1つとなります。
このほか、認知症の予防や進行を緩和するために「レクリエーション」も積極的に行われています。頭を使うクイズや、五感に働きかけ記憶を刺激するような季節のイベントなどがあります。
そして、入居系の施設である以上は「夜勤」の仕事もあります。夕食や就寝のサポートを行うだけでなく、身体をうまく動かせない入居者の介助や体位変換、徘徊を防ぐための定期的な巡回を行います。